カウンセリングをしていて多くの人の悩みの根源って「修正反復」と言われるものの事が多いんですよ。
この修正反復と言う言葉ですがこれは僕の友人が名づけた言葉なのでネットを調べても正確なことは出てこないかもしれません。
この修正反復と言うのは、過去の出来事で自分の中で精算されていない感情などがあると、それを再現してしまうことです。
この精算されていない過去の感情は自分の無意識のなかで存在し自分の行動の邪魔をし続けます。なので心はこの感情を消してしまいたいのですが、過去に戻ることはできません。
できないので、「いま」と言う中で再現しそれを克服することで「過去」を克服しようとしているのです。
これの最もよくあるのが「親との関係」です。
実際にはけっこう複雑だったりするんですが簡単にお話すると。
「子供の時に親から認めてもらえなかった」
すると大人になる過程でこの事は理屈をつけて心を収めてしまいます。
しかし、その感情の記憶は棘のように心の中に刺さり続け、何か起こるごとにその棘の痛みが発生します。
すると、その時には無意識にその過去の感情に引き戻され、眼の前の事実ではなくてその過去の感情での行動をしてしまいます。この状態では人生はうまくいきません。
これを消すために、「認めてくれない相手」を引き寄せるんです。
友人、会社の上司、恋人、結婚相手・・・・
その相手を使って再現すし、それをクリアーすることで過去の感情を消して心の棘を無くします。
今の人間関係の中では再現できない時は「立場」を変えて再現する場合もあります。
例えば、子どもの時に母親から虐待をされていた。
その時は、大人になってもその張本人の母親はいるのですが、往々にして年を取った母親は昔と違っていたりそんな母親ですから疎遠になっていたり縁を切っていたりで、昔のような状況は再現できません。
そんな時に立場を変えます。
今度は自分が虐待する親になったりするんです。
そしてその状態を克服することで過去を精算しようとします。
この修正反復と言うやつは最初は比較的、影響力の低い相手でやったりするんですね。
ただ、この相手は大体が「悩み」になりますから、友達とかだったり知り合い程度なら縁を切ればそれで精算しなくても済みます。
それでは解決しないので、今度は影響力が高く縁を切りにくい相手へとグレードアップをしていくんですね。
そして、多くの人の場合は結婚相手や自分の子供がその相手になったりします。
こんな時の結婚相手は「心」が引き寄せているので結婚まではうまく事が進むんですね。
ところが結婚をして簡単には離れられなくなった時に「過去」の再現が始まります。
すると、「なんでこんな相手と結婚したんだろう」ってなるんです。
この修正反復の厄介なことの一つは、一体何を再現しているのかがわかりにくい時があることなんです。
例えば、父親が浮気者でいつも母親を泣かせていて夫婦喧嘩が絶えなかったり、最後は離婚してしまったりしたとしましょう。
それを見て育った娘でその父親のせいで辛い思いをした結果、心に精算されていない感情が残ったとしましょう。
この時に再現するのは「浮気者」の男性とは限らないんです。
普通に考えたら、その浮気者の父親で嫌な思いをしたのですから、「父親みたいな男」とは絶対に付き合いたくないと思うでしょう。
この時に再現するのは、その父親で嫌な思いをしたときの「年齢」での感情なんです。
例えば、5歳の時なら「浮気をしている父親」というのはわからないかもしれません。
なので、その子には「父親が家に帰ってこなくて淋しい」と言う感情が残っているのかもしれません。
もしくは、母親と喧嘩ばかりで「怖い」という感情かもしれません。
すると、再現する内容が変わります。
「淋しい」のなら付き合った男性が仕事が忙しくて滅多に会えない相手とか、遠距離で会うのが難しいとか女性の情緒的な部分に共感のできない男性でさみしい思いさせられたりします。
「怖い」なら暴力的だったりするかもしれません。
結果、そういう男性でなかなか会えないから浮気をされたり、女性を大切にしない男性だから困るとキレて暴力を振るうような相手だから浮気をされたりって事も起こります。
これだと、女性は父親みたいな浮気をする人とは付き合いたくないのに何故か浮気をする男性ばかりと付き合ってしまうってなります。
すると、「浮気をしないような男性」ばかりを探すんですが、そこが「再現」しているところではないので同じことを繰り返したりします。
しかも、こういう場合の相手は「最初」はそうではないことが多いんです。
なぜなら最初からそんな相手ではそもそも付き合いませんからね。
最初は「いい人」なんですね。
でも、それは「いい人」に見えるだけで、そんな再現する要素は最初から持っている相手なんです。
修正反復をしたい「心」はその事に無意識に気づかないようにします。
この修正反復ですが、わかりやすいので「人との関係性」を書きましたがそれ以外のことでも起こります。
仕事、お金、健康・・・・
いろいろなパターンがあります。
そもそも、何故こんな事が起きるかってことなんですが・・・
思いません?過去に何か大きな事が有ったとしても、それが過ぎ去ったら忘れてしまえばよいだけに思います。
なのに何度も解決するまで形を変えながら繰り返してきます。
どうやら、この過去からの繰り返す出来事というのは、それを解決することがその人の人生をよくするのにはどうしても必要な「課題」のようなものなんだと思います。
人それぞれで難易度がかなり違うのは、少々理不尽に感じますが難易度が高いほど解決した時に得るものは大きくてそれだけ自己成長するんですね。
ただ、解決もですがそもそもそれが修正反復で繰り返しているって事に気づくのも難しい時が多くあります。
特に「人との関係性」の場合は、「相手が悪い」って見えてしまいますし現実に相手が悪いのだったりもします。
これ実際にカウンセリングの時にも相談内容としては、今現在の人間関係のトラブルとして相談されることがほとんどです。
もちろん、修正反復なんて言葉すら知らない人がほとんどですから、今の問題が過去につながっているなんて考えもしません。
中には「自分はアダルトチルドレンではないか?」と過去からの影響の可能性を思っておられる方もおられます。
「人との関係性」で起こっている時に非常にわかりやすいのは、僕のパーソナル心理学で「持って生まれた素質」をみてみると同じ素質のタイプの人とばかり出会って悩みを起こしていたりするんです。
そこから解決するべき課題が見えてくることも多いんです。
自分に起こっている「悩み」はもしかしたらどこかから繰り返しているのかもしれませんよ。
自分はいったい何を繰り返しているのか?一度、そういう目線で自分の悩みを見つめ直してみるとよいかもしれません。
ちなみに、実はこの世界自体も僕ら人類が気づくように繰り返していたりするんですよ。
1954年
映画「ゴジラ」「君の名は」公開
1958年
「チキンラーメン」販売開始
1961年
映画「ウエストサイド物語」公開
1962年
キューバ危機 世界核戦争の危機
1964年
小松左京「日本沈没」執筆スタート
同年、小松左京「復活の日」が発表
◎「復活の日」は、致死率100パーセントのウイルスと核ミサイルの脅威によって、絶滅の危機に瀕した人類が、生き抜こうとする姿を描いた作品
東京オリンピック開催
1966年
アメリカのテレビドラマ「宇宙大作戦(スタートレック)」放送スタート
ソビエトの無人探査機が、世界初の月面着陸に成功
「ウルトラマン」の放送スタート
1968年
アニメ「巨人の星」放送開始
1969年
アポロ計画、人類初の有人月面着陸
1970年
大阪万博
1971年
「仮面ライダー」放送
2016年
映画「シン・ゴジラ」公開、アニメ映画「君の名は」公開
2018年
「チキンラーメン」誕生を題材にしたテレビドラマ「まんぷく」放送
2020年
アニメ「日本沈没」配信
コロナの世界的パンデミック
アメリカに「宇宙軍」が発足
中国の無人月探査機が、初の月の裏側着陸に成功
2021年
アメリカが公式にUFOを認める
東京オリンピック開催
テレビドラマ「日本沈没 希望の人」放送
2022年
ウクライナ侵攻 世界核戦争の不安
「シン・ウルトラマン」公開
「ウエストサイド物語」公開
2023年
大谷翔平、WBCで大活躍。日本優勝
(大谷の背番号は16で星飛雄馬の背番号も16、星飛雄馬の夢は大リーグ制覇)
「シン・仮面ライダー」公開
2025年
アルテミス計画、有人月面着陸予定
大阪万博予定
順番が前後したり物語と現実だったりはしていますが繰り返していませんか?
偶然?こじつけ?
僕らは何に気づけていないんでしょうね?
それではこれで終わります。