本当のポジティブとは?偽りの前向き思考が自己否定を招く理由

人生論

「ポジティブな言葉を使おう」というフレーズ、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

特にスピリチュアル系の話題でよく出てきますよね。

「愛」とか「天使」とかがセットで登場するあの類いのものです。

でも、ちょっと考えてみてください。それって本当に良いことなのでしょうか?

確かに、常に否定的なことばかり言う人と一緒にいると、気持ちが沈んでしまいますよね。

その影響が自分自身にも及ぶことは確かです。

しかし、「ネガティブな言葉を避け、ポジティブな言葉に置き換えれば人生が良くなる」なんて単純に考えても、それが本当に解決策になるのでしょうか?

僕はそうは思えないんです。

なぜなら、それは自分に嘘をつくことになりかねないからです。

たとえば、何かに挑戦しようとしたときに、「できない」と思ってしまうことがありますよね。

そんなとき、ポジティブシンキングの信者たちは「できないと言うからできないんだ」「その言葉が現実を引き寄せている」などと言い出します。

だから、「できる」「うまくいく」と言い換えるべきだ、と主張するのです。

でも、それが本当に自分の心からの言葉でなければ、どうなるのでしょうか?

聞いている人には一見前向きな影響を与えるかもしれませんが、言葉を発した自分自身はどうでしょう?

心の奥底では、自分が本当に感じていることと違うことを言っていることに気づいていますよね。

つまり、表面的にはポジティブな言葉を使っていても、心の中では自分に嘘をついている状態なのです。

「引き寄せる」という言葉がよく使われますが、それは本当に心から望んでいることを言葉にしているからこそ引き寄せるのです。

単なる「言葉」だけでは意味がないんですよね。

「心」が伴わなければ、引き寄せる力なんて発揮されないのです。

他人に対しても同じです。

良いことを言ったり、褒めたりしても、心がこもっていなければ、その言葉は空虚なものです。

そして、自分自身の心を無視している人は、自分の本当の感情にも気づかないまま、ただ言葉を並べてしまうことになります。

本当は「できない」と感じている自分の心の声を、「できる」と無理に変えてしまうことは、自己否定に他なりません。

自己否定をしながら幸せになれる人なんていませんよね。

大切なのは、「なぜその言葉を使おうとしているのか」を自分自身で理解することです。

その理由に気づき、それを受け入れることが、自己肯定の第一歩です。

表面的なポジティブな言葉に頼ってしまう人は、自分の本当の感情と向き合うことを避けているのかもしれません。

それでは、何も変わりません。

本心から「できない」と感じるのであれば、その感情を無理に変える必要はないのです。

むしろ、その感情をしっかりと受け止めることが大切です。

それが、自分自身と向き合うことであり、自己成長への第一歩です。

ポジティブな言葉を使うことが大事だという意見もありますが、それが本心から出たものでなければ、結局は自己否定につながります。

ネガティブな言葉を使うことが悪いのではなく、その言葉の背後にある自分自身の感情と向き合わずに、無理にポジティブに振る舞うことが問題なのです。

他人と比べることや、誰かの「正しさ」に合わせるのではなく、「自分らしさ」に気づき、それを受け入れていくことが本当のポジティブさです。

たとえそれがネガティブな感情であっても、それを無視せずに受け入れることができれば、自然とポジティブな言葉が生まれてくるのです。

自己否定から抜け出し、自分を受け入れることで、初めて本当の意味でポジティブな生き方ができるようになるのです。

必要なことは、ネガテイブに感じている自分に正直になることです。

そもそも、「なぜ、ネガテイブに考えたらいけないのですか?」

この問に明確に答えれますかね?
「それが現実化する?」
「気分が落ち込む?」

でも、それって「言葉」がポジテイブになっただけで心のはネガテイブに思っているんですよね。

そうなら、いくら言葉をポジテイブにしたところで、現実化するのはネガテイブな方で気分が落ち込むのも同じではないのでしょうか?

ネガテイブに感じたのなら、それを受け止めて「そう思う理由」を考え向き合ってみる。
その時に「できない理由」があるなら、「そうならない方法」や「そうなっても問題ない対策」を考えたり習ったり聞いてみたりすればいいのです。

「失敗するかも」と思ってもそれも同じです。

気分が落ち込む理由は、「できない理由」「失敗するかも」で思考停止してしてしまうからというのと、「ネガテイブがよくない」と言う思い込みでそうしている自分を否定するからです。

むしろ、それは新たな知識を得たりスキルを得たり経験を積むチャンスです。

それをした時に、そのことに関しては「ポジテイブ」でいられるんです。

根拠のないポジテイブシンキングは、その機会を失っているだけでなく自分に嘘をついていることで自己否定をどんどん増やしていきます。

「嘘でもポジテイブな言葉を使い続けていれば心はポジテイブに変わる」

確かにこれは間違いではないんです。

人の心は繰り返せば習慣化はします。

でも、これって心が上書きされるのが先か心が壊れるのが先かって勝負になります。

そして、僕が見てきた多くは心が先に壊れます。

更に厄介なのは、心に嘘をつき続けると間違いなく「運」が悪くなります。

僕がそうなりましたから・・・・

それではこれで終わります。

コメント

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